【保存版】看護師の志望理由・動機の書き方とケース別例文
2025/08/13
投稿者:編集部
【保存版】看護師の志望理由・動機の書き方とケース別例文
看護師として働きたいと考える方にとって、志望理由は応募書類や面接において非常に重要なポイントです。
具体的なエピソードや応募先施設の特徴を踏まえて、自分ならではの看護観や思いを伝えることが求められます。
本記事では、看護師の志望理由をしっかりとまとめるために必要なポイントから、ケース別の例文まで詳しくご紹介します。
看護師の志望理由が重視されるのはなぜ?
看護師を目指す理由は採用側の評価に大きく関わります。その背景と理由を解説します。
看護師の志望理由は、医療機関が求める人物像や看護観とのマッチングを確かめる大切な材料になります。書類選考や面接では、その理由が具体的でリアリティを伴っているかどうかを慎重に見極められます。自分なりの看護観を含めた動機を明確に伝える意識を持つことが重要です。
また、看護師という仕事は、人々の生命や生活をサポートする責任感の高い職種です。そこに携わる上で、自身の使命感や目指す姿をどれだけ具体化できているかが重視されます。採用担当者は、本当に患者さんに寄り添える人物かどうかを志望理由から判断するケースが多いです。
何よりも、看護師として働く上では、現場のハードさや学習の継続が必要になります。真の動機が明確であればあるほど、困難にも柔軟に対処しながら成長できる人材とみなされます。こうした理由からも、看護師への志望理由は選考で特に注目されるポイントなのです。
必見!志望理由に必要な3つの要素
履歴書や面接でしっかりアピールできる志望理由には、欠かせない3つのポイントがあります。
看護師を志望する理由を考える際は、これまでの経験・学び・想いを詰め込みがちですが、要素を絞り込むことで伝わりやすいアピールに変わります。特に、自分が看護を通じて何を実現したいかを見つめ直し、その中で応募先に惹かれた要因を明確に示すことが鍵となります。
看護師としての職務は幅広く、患者さんとの関わりだけでなくチーム医療や専門的な技術の習得など多面的な要素を含みます。そのうち、自分がどこにやりがいを感じ、どのように貢献していきたいかを具体化することで、採用担当者に印象を残すことができます。
自分が活用できる強みやスキルがどこにマッチするのかも、志望理由の柱となります。これから紹介する3つの要素を押さえ、組み合わせることで、より説得力のある動機に仕上げることが可能です。
①これまでの経験とそこで感じた想い
まず、看護師を目指すきっかけとなった経験を振り返ることが大切です。たとえば、学生時代の実習で患者さんとの触れ合いを通じて感じた気づきや、身近な看護師の姿に影響を受けたエピソードがあるかもしれません。こうした個人的な体験を掘り下げることで、自分の看護観に説得力をもたせることができます。
この段階でのポイントは、なぜその体験が自分の心に残ったのかという点を具体的に言葉にして伝えることです。単に「感動した」「尊敬した」というだけではなく、その出来事が自身の中で何を変え、看護師を目指す後押しになったのかを説明します。感情だけでなく学んだことや得た考え方を含めると、志望理由が深みを増します。
実習やボランティア活動など、限られた経験であってもそこから得られた学びは重要です。他人と差別化しやすい要素にもなるため、オリジナルのストーリーを盛り込み、説得力ある説明を心がけましょう。
②応募先の病院・施設の魅力を捉える
看護師としてのやりがいや目標を示すだけでなく、応募先がどのような特徴や理念を持っているかを理解しているかも大切なポイントです。応募先のホームページをチェックしたり、可能であれば見学やインターンシップに参加して、病院や施設の雰囲気や方針を肌で感じることが大切です。
応募先の強みや専門領域をリサーチしたうえで、自分がそこに魅力を感じる理由を具体的に伝えましょう。例えば、小児看護に力を入れている病院であれば、子どもの発達に寄り添う看護がしたいという思い、チーム医療が活発な環境で自分のコミュニケーション能力を活かしたいといった点などが挙げられます。
こうしたアプローチは、自身の志向と応募先の特色が合致していることをアピールする助けになります。採用担当者にとっても、後々相互理解に基づいたミスマッチの少ない人材であると評価されやすくなるでしょう。
③やりたい看護・強みをどう生かすか
応募先と自分自身をしっかりと結びつけるためには、自分の強みやスキルをどのように活かせるのかを明確にする必要があります。たとえ経験が多くなくても、コミュニケーション力や観察力、向上心など、看護師として欠かせない資質を備えている人ほど評価されやすいです。
自分が看護師として長く続けたい領域や、今後さらに伸ばしたい専門性につながる要素を応募先でどのように発揮できるかを具体的に言及すると良いでしょう。例えば、感染管理に興味があるなら、感染症指定医療機関での看護にチャレンジしたいといった視点が挙げられます。
さらに、患者さんとの距離感や、他職種との連携など、目指したい看護の形を提示するのも効果的です。単なる「やりたいこと」だけでなく、どのような形で貢献できるかも併せて伝えると、採用側に好印象を与えます。
志望理由を書くときのポイント6つ
読み手に伝わる効果的な志望理由を作成するために意識したい6つの留意点をご紹介します。
看護師の志望理由は、応募先とのマッチングをはかるために非常に重要です。曖昧な表現では相手の印象に残りにくいため、自分の意思や背景を具体的に伝える必要があります。ここでは、効果的にまとめるコツを6つのポイントに分けて解説します。
これらのポイントを押さえることで、面接官や採用担当者に『この人なら現場でも活躍してくれそうだ』という確信を与えやすくなります。いずれも基本的なことですが、文章作成に慣れていない場合は意外に見落としてしまいがちです。
書き上げた文面を再チェックして、修正を繰り返すことも大切です。表面的な表現だけでなく、実際に自身の熱意や方向性が伝わるように工夫する意識を忘れないようにしましょう。
1.例文はそのまま使わずアレンジする
ネット上で提供されている例文は、文章構成や表現方法の参考として活用できます。しかし、そのまま利用してしまうと自分の言葉ではない印象を与え、面接時に深掘りされたときに答えづらくなる可能性があります。
志望理由を書く際には、例文の構成やキーワードをベースにして、自分自身の体験や考え方に結びつけるのがおすすめです。独自性を出すことで、説得力や真実味が増し、評価に繋がることが多いです。
特に『なぜ』にフォーカスを当てて、自分が実際に感じたことや学んだことを落とし込みましょう。そうすることで、志望理由に一貫性とオリジナリティを持たせられます。
2.応募先の情報を細かく調べる
病院や施設のホームページを熟読したり、口コミを参考にすることで、応募先の方針や魅力を具体的に把握することができます。信頼性のある情報を集めることで、面接時にも質の高い質問や話題を提供することが可能です。
インターンシップや見学会が利用できる場合は、積極的に参加すると雰囲気を体感できるでしょう。病院の理念や患者さんとのコミュニケーションの取り方などを知ることで、志望理由に具体性を持たせることができるはずです。
こうした調査は、採用担当者に対して『しっかりこちらの病院を調べている』というアピールにもなり、意欲を示すことにつながります。情報が十分にあれば、自分がその職場でどう貢献できるかをより明確に描けるでしょう。
3.前向きな姿勢と意欲をしっかり伝える
看護師は命を扱う現場で働く職業ですから、前向きな姿勢や強い意欲はとても重要視されます。書類の文章でも、ポジティブな表現を意識することで、読み手に好印象を残すことができるでしょう。
前向きな姿勢を示す際は、具体的ないいエピソードを織り交ぜると効果的です。たとえば、実習先で難しい業務を乗り越えた際の努力や、患者さんやスタッフとのコミュニケーションで学んだことなどが挙げられます。
失敗や挫折を通じて得た教訓もプラスに変換できれば、より強い意欲をアピールできます。今の自分が看護師を志す本当の理由を、自信を持って言葉にしてみましょう。
4.長期的なキャリアを見据えてアピール
看護師として働く際は、キャリアパスをどのように築いていきたいかが重要です。単に『志望しています』だけではなく、どんな専門分野を極めたいか、将来は管理職や教育担当としても活躍を視野に入れているかなどを示すと好印象です。
志望理由で長期的なビジョンを示すことで、採用担当者に『この人は長く働いてくれそうだ』という安心感を与えられます。応募先も、働き続ける意志のある人材を求めていることが多いので、率直に将来像を語ると良いでしょう。
ただし、あまりに大きな目標を掲げすぎると現実味が薄れる場合もあります。自分の経験や実力に合わせて、地に足のついたキャリアプランを設定することが大切です。
5.待遇や条件だけを理由にしない
看護師を取り巻く環境の中で、給与や勤務体系、福利厚生など待遇面を志望動機に含めるのは悪いことではありません。ただし、それだけを前面に出してしまうと、あまり良い印象は与えられないでしょう。
志望理由の核は、看護師として患者さんやチームに貢献したい気持ちであることを強調します。その上で、職種や働く環境が自分の希望に合っているため応募しました、といった形にまとめるとバランスが取りやすくなります。
自分の目指す看護師像と待遇面がかみ合った結果として志望していることをアピールすれば、説得力も高まり、より好意的に受け取ってもらえるでしょう。
6.200~300字程度にコンパクトにまとめる
履歴書に書く志望理由は、長文になりすぎると全体像が伝わりにくくなります。要点を絞った200~300字程度でまとめることで、読み手が理解しやすい文章になります。
テクニックとして、結論→理由やエピソード→まとめの流れを意識すると書きやすくなります。文章構成のパターンをあらかじめ頭に入れておくと、スムーズにまとめられるでしょう。
もし文章量が多くなってしまった場合は、何が最も大切な要素なのかを見直し、削れる部分を調整します。コンパクトながらも説得力のある志望理由を目指しましょう。
【ケース別】看護師の志望理由・例文
あなたの状況や目指す働き方に合わせた志望理由の例文を考えるヒントをお伝えします。
看護師を志望する動機は、人によって背景が大きく異なります。新卒としてのスタートを切ろうとしている人もいれば、キャリアアップや転職を目指す人、家庭環境の変化でブランクがある人もいるでしょう。ここでは、さまざまなケースに応じた考え方や例文のヒントを紹介します。
それぞれの状況に合わせて、これまでの経験や志向性をいかに言語化するかがポイントになります。単に『働きたい』だけでなく、どのような形で現場に貢献し、看護師として成長したいのかを具体的に示すのが大切です。
今回紹介する例文はあくまで参考なので、そのまま使用するのではなく、自分の言葉にアレンジして活用してください。自分自身しか持っていないエピソードやスキルを織り交ぜることで、本当に『あなた』を表現するものに仕上げてみましょう。
新卒看護師向け:経験が浅い場合の書き方
看護大学や専門学校を卒業し、これから初めて看護師として就職する方は、実習での体験や先輩看護師の姿に触発されたエピソードを中心に組み立てましょう。まだ実務経験が浅い分、熱意や学ぶ意欲を強調することが効果的です。
例えば、『学生時代の実習で患者さんの笑顔に触れ、苦しい状況でも支え合う姿勢に感銘を受けた』など、心を動かされたエピソードを具体的に挙げると良いでしょう。そこから、現場で学びを深め、成長したいという思いを伝えます。
応募先の強みや特色と絡めて、実習で得た学びをどのように活かしたいのかを具体化すると、説得力のある志望理由になります。『この病院でこそ自分の理想の看護師像を実現できる』といった締めくくりも、強い意欲を示すことにつながります。
キャリアアップ・転職を目指す場合の例文
新しい職場への転職を考えている方には、現職で培ったスキルや経験をどうステップアップさせたいのかが重要なポイントです。『今まで培ってきた急性期看護の経験を活かしつつ、より専門的な分野に挑戦したい』といった形で、スキルと応募先の領域を結びつけると効果的です。
キャリアアップを狙う際には、なぜその応募先なのかをはっきりさせる必要があります。『救急搬送の多い病院なので、救急看護の知識をさらに深めたい』など、具体的なメリットを挙げるレベルまで踏み込みましょう。
転職動機にネガティブな要素を直接的に含める避け方としては、前向きな成長やスキルアップを中心に語ることが挙げられます。そのうえで、採用後にどのようなポジティブな影響をもたらしたいかを語れば、好印象を与えやすいです。
子育てや介護などでブランクがある場合
家庭の事情などで現場を離れていた期間は、看護師としてマイナス面だけでなく、むしろ新しい視点やコミュニケーションスキルを獲得できた期間とも言えます。それをポジティブに捉え、ブランクをどのように埋めるかを示すのがカギです。
ブランク期間中に自主的に復職支援セミナーや研修に参加していたり、独学で看護に関連する勉強を続けてきた場合は、それを強調すると良いでしょう。努力してきた点や看護への思いが伝わるようにまとめます。
さらに、子育てや介護を通して得たコミュニケーション力や、周囲への気配りの大切さを学んだ経験を盛り込むと、看護師としての総合的な力をアピールできます。負い目を感じずに、前向きな姿勢を示すことが面接官への好印象につながるはずです。
病院・施設の種類別・診療科別の志望理由の考え方
看護師の働く場所は病院やクリニック、介護施設など多岐にわたります。診療科も内科、外科、小児科、精神科などそれぞれに特徴があり、求められる知識や看護スタイルも異なります。
したがって、自分がどの医療分野に特に関心があるのかを整理すると、志望理由に深みを持たせやすくなります。たとえば小児看護に興味があれば、子どもの成長を見守ることにやりがいを感じる、といった動機を明確にしましょう。
また、施設形態によっては在宅医療やフレキシブルなシフト勤務など、働き方の特色も変わります。『地域医療に携わりたい』『多職種連携に関心がある』など、具体的な目標を掲げて応募先選びをした姿勢も評価されるポイントです。
志望理由が思いつかないときの対処法
なかなか志望理由が出てこない場合に試してみたいアプローチをご紹介します。
看護師を目指す理由を深掘りしようにも、何から手をつけていいか分からないことがあります。その場合は、まず区切りをつけて自分自身を客観視することが大切です。書きたいことが定まらないときは、別の角度からアプローチを始めてみましょう。
理由が思いつかない原因は、自分の経験や強みを整理できていないからかもしれません。忙しい日々の中で立ち止まって考える機会を作ると、普段は意識しなかったきっかけや思いが見えてくる可能性があります。
また、職場や診療科ごとの特徴を知るうちに、自然と興味ややる気が湧いてくることも多いです。まずは自分が『なぜ看護師を選んだのか』を再確認し、続いて『この先どんな看護師になりたいのか』を考え、焦らず丁寧に文章化すると良いでしょう。
自己分析で自分の看護観と強みを整理する
自分がどのような看護師像を目指しているのか、人生の中でどんな出来事がそのきっかけになったのかを書き出してみましょう。例えば、『家族が入院した時に看護師に助けられた体験』や『ボランティアで患者さんと接した経験』など、日常の出来事からヒントを得ることが多いです。
自分の強みがどこにあるのか、苦手な部分はどう補っていけばいいのかも考えます。たとえばコミュニケーション力に自信があるなら、患者さんとの対話を大切にする看護を志すのも良いでしょう。そういった形で自分の方向性を言葉にすることで、志望理由は固まりやすくなります。
自己分析は、志望理由だけでなく面接全体の準備にも活かせます。『自分が本当にやりたいことは何か』という問いを繰り返すことで、看護師としての将来像を明確に描きやすくなるでしょう。
応募先の理念や特徴を深くリサーチする
志望動機を強化するには、応募先の情報収集は欠かせません。病院や施設がどのような理念を掲げていて、どの診療科に力を入れているのかを知るだけでも、自分の興味や価値観との共通点を発見する糸口になるでしょう。
自分の看護観と応募先の理念が合っていることを見つけられれば、モチベーションも上がり、志望理由の説得力も増します。『患者さんを家族のように大切にする姿勢に共感した』など、具体的に紐づけた表現がおすすめです。
事前情報をもとに、実際に見学できる場合は現場を訪れて肌感覚を確かめると理解がより深まります。オンラインでも説明会を行っている施設があるので、そうした機会を活用してみると良いでしょう。
志望理由が完成したあとの最終チェックポイント
内容をしっかりチェックして、不備がないか確認するためのポイントをまとめます。
一通り文章が完成したら、まずは誤字脱字や漢字の間違いがないかを確認しましょう。基礎的なミスがあると、どんなに良い内容でも説得力が下がる原因になります。
次に、読み手にとって分かりやすい構成になっているか振り返ります。『この一文が不要かもしれない』『もう少し具体的にエピソードを入れたい』など、客観的な視点で文章を見直すことが大切です。
内容がまとまったら、時間を置いてから再度読み返してみるのもおすすめです。時間を空けることで、新たな改善点に気づきやすくなりますし、より完成度の高い志望理由にブラッシュアップできます。
まとめ・総括
看護師志望理由のまとめとして、重要なポイントや実際に行動に移す際の心構えを振り返ります。
看護師として働くうえで、志望理由は病院や施設との相性を決定する重要なファクターになります。自分がどんな看護を理想とし、応募先がどんな理念や特色を持つのか、両者を結びつける形で動機をまとめると説得力が格段に増すでしょう。
自分の経験や強みを分かりやすくアピールし、前向きな姿勢を示すことが選考では高評価につながります。また、ケースによってはブランクがあっても、その期間で得た力や学びを強みに変換してアピールすれば、面接官に好印象を与えられます。
最後に、完成した志望理由は何度か読み返し、内容や表現を洗練させましょう。『看護師でありたい』という思いを具体的な言葉で表現することが、採用担当者の心を動かす最大のポイントとなります。